TMの5つの文法 1.個体の認知¶
エンティティとは何か?データベース設計方法論数あれど、これに明確に答えている手法を知っていますか?「エンティティとは管理対象である。」とか説明している例もありますが、じゃあ何が管理対象なのでしょう?
TM(T字形ER手法)では、「エンティティとは個体指定子を付与されているもの」と定義しています。
個体指定子とは、○○番号とかXXコード、△△ID等、何かしらの番号体系が付与されたものです。
人が番号(個体指定子)を振ったものを個体(エンティティ)と認識します。これならエンティティの抽出に迷うこともありませんね。
人は管理したいものには番号を振る傾向があります。その習性を巧みに利用しているのです。
前置きが長すぎましたね。解析したい業務の画面や帳票は用意できていますか?それでは、TMD-Makerでエンティティを作成しましょう。
エンティティ作成方法¶
パレットの「エンティティ」をクリックします。
エディタ内でエンティティを配置したい任意の場所をクリックします。
すると、「エンティティ新規作成」ダイアログが開きます。
解析対象からコード、番号、ID等を見つけたら個体指定子として名称を入力します。
個体指定子の末尾から番号やコード体系を表す言葉と、レポート名を表す言葉を削除したものが自動的にエンティティ名になります。
ちなみに
TMD-Makerでは、番号コード体系を表す言葉として"コード", "ID","ID", "id", "id", "番号", "No"という単語を登録しています。
またレポート名を表す言葉として"伝票", "報告書", "書", "レポート"という単語を登録しています。
※カスタマイズしたい人はメニューの環境設定->TMD-Maker->Ruleから登録内容を変更できます。
自動的に名付けられたエンティティ名に不満があるときは「個体指定子からエンティティ名を自動生成」のチェックを外すと自由に名付けられます。
ちなみに個体指定子≠主キーです。
OKボタンをクリックするとエンティティが作成され、エディタ上に表示されます。
類別のリストについては次で説明します。